
断熱は熱を逃げにくくし、気密は空気の漏れを減らします。断熱・気密の性能が高いと暖房や冷房がよく効きますし建物の劣化を招く結露が起きにくくなります。住宅をはじめとするあらゆる建築物の高断熱・高気密化が年々進んでいます。
●断熱



この家における断熱材は天井(屋根)に計270mm、壁に計150mm厚のグラスウールを使い、基礎に計150mm厚のポリスチレンフォームを使っています。窓は断熱性の高いLow-E複層ガラスと樹脂サッシの組み合わせとし、木製玄関ドアも断熱材が充填されています。断熱性能を表す外皮平均熱貫流率UA値は0.27で、国の住宅性能表示制度における省エネ性能等級は6(UA値0.28以下)に該当します。これは新築住宅で義務化されている省エネ基準等級4(UA値0.46以下)、ゼロエネルギー住宅(ZEH)の基準等級5(UA値0.40以下)を上回る断熱性能です。最高等級7(UA値0.20以下)には及びませんが、道内では比較的暖かい小樽・札幌においては等級6でも十分に高性能で現時点では費用とのバランスが良いと思います。
●気密



断熱材の屋内側にはポリエチレン製の気密シートを隙間なく張り、抜け穴になりがちな開口部・貫通部は専用部材と気密テープで処理しています。窓サッシは気密等級A-4の商品を選び、換気扇はシャッター機能付きです。この家の気密性能はまだ実測できていないのですが、レンジフードの風量を強にすると床下給気口が開いていても玄関ドアが気圧差で開きにくくなるので、おそらく目標のC値1.0㎠/㎡以下(道の北方型住宅2020基準値)にはなっているのではないかと思います。願望も込めて。
●遮熱

断熱材の屋外側は通気層に面して透湿防水シートをこちらも隙間なく張ります。このシートにはいくつかの役割があります。
- 防水:下見板の隙間から入ってくる水をここでシャットアウトして屋内側への侵入を防ぎます。
- 透湿:壁内の断熱材や木材が含む水蒸気を外部に放出し結露を防ぎます。
- 防風:風が断熱材に直接あたって熱が逃げるのを防ぎます。
- 遮熱:この家でも採用しているアルミ蒸着タイプの遮熱透湿防水シートは熱放射率が非常に小さく、日射で高温になった屋根や外壁表面から内部への放射熱を効果的に遮断します。冬季は逆に室内から屋外への放射熱を抑えます。人工衛星を覆う遮熱シートや災害用防寒シートにアルミが使われている理由と同様です。遮熱機能のない白い透湿防水シートよりはやや高価です。
