外観デザインは設計方針の項でも取り上げた納屋建築をベースとしています。住むための建物ではない納屋そのままではなく住宅として住み心地や性能を高めています。

●屋根

屋根の材質は昔ながらのトタンではなくSGL鋼板という金属板を採用しています。トタンより耐食性に優れたガルバリウム鋼板をさらに性能向上させた鋼板です。金属屋根の葺き方は大きく分けて横葺き、縦葺きがあります。この家では防水性と滑雪性に優れる縦葺きを採用し、雪景色のなかでも暖かみのある濃赤色にしました。

●外壁

外壁の仕上げに使ったスギは軽くて施工しやすく、ヒノキほどではないですが耐水性・防腐性があります。板の張り方にも横張りと縦張りがあり、今回採用した横張りの一種である下見板張りは下の板に上の板を重ねるように張っていく国内外で古くからある工法です。板張りの裏側に空気と水の通り道を設ける通気工法と相性が良くコーキングに頼らない防水が可能です。最近はすっきりした縦張りが多いですが、横張りで水平ラインを強調したデザインは安定感があり地に足がついている印象です。あえて無塗装として今後どのように経年変化していくのか観察していく予定です。

●窓

納屋と違い住宅は明るさと風通しの良さが求められるのでバランスよく多くの窓を配置しています。外観デザインを特徴づける明かり取り用の高窓は屋根を段違いにして設けています。屋根に雪が積もって塞がらないか心配したのですが高く積もることはなく杞憂でした。とはいえ時がたつにつれ屋根表面に傷が増えて雪が滑りにくくなる可能性はあるので要観察です。樹脂サッシの色は標準色の白としています。まだ赤みのある外壁に合っているとは言えませんが、スギが徐々に色あせてきたときに馴染んでくれると思います。

家の正面といえる南西向きには玄関ポーチとウッドデッキ付きのテラス窓(掃き出し窓)を設けて奥行きを感じられるようにしました。

それ以外の窓はすべて腰窓(窓下に腰ぐらいの高さの壁がある普通の窓)ですが、窓の高さ位置はすべて同じにして外観を落ち着かせています。

北西側は小樽の街と港が一望できる横長の窓を設けて仕事や家事の合間に遠くを見て目を休めることができます。

●基礎

足元の基礎周りは白い断熱材のうえにグレー色の樹脂モルタルを塗って仕上げています。また玄関ポーチの土間はコンクリート下地にモルタルをコテ塗りしています。こういった左官仕事はプロと素人の差が出やすいと思います。我ながら下手くそでちょっと残念な感じです。