消費電力の測定方法


Panasonicのスマートコスモシリーズは分岐回路ごとの電力と主幹電力(全体の電力)が測定できる分電盤です。「スマートコスモLAN」というアプリをスマホに入れると有線LANおよび無線LAN経由でリアルタイムの消費電力と電力量を見ることができます。ちなみに電力(ワットW)はその瞬間の値であって、それを時間で積分すると電力量(ワット時Wh)になります。クルマの速度と走行距離の関係に似ています。電力料金は電力量に対して課金されます。
分岐回路というのは分電盤を開けると並んでいるブレーカーのひとつひとつに繋がっている電気回路です。例として2025年で平均気温が最も低かった1月17日の各分岐回路の電力量と接続機器を以下に記します。
スマートコスモ電力量測定結果(1月17日、主幹電力量18.67kWh)
- 0.15kWh 照明、換気扇
- 0.20kWh 給湯器、洗濯機、レンジフード
- 0.00kWh 炊飯器、オーブントースター
- 0.54kWh 冷蔵庫、電子レンジ
- 0.12kWh トイレ
- 1.36kWh コンセント(寝室、洗面所)
- 0.26kWh コンセント(事務室、屋外)
- 予備
- 0.39kWh IHクッキングヒーター(200V)専用回路
- 15.45kWh 温水暖房室外機(200V)専用回路
温水暖房室外機は消費電力が大きいうえに24時間連続稼働のため冬の消費電力量の大部分を占めます。
次に測定結果の比較検証です。比較するのはスマートコスモ測定結果(主幹電力量、各分岐回路電力量の合計)とほくでんエネモールの使用量で、本来これらは同じ電力量を表します。エネモールの使用量は北海道電力グループが設置している電気メーター(スマートメーター)の計測値ですのでこれを正と考えます。


冬と夏で電力量の目盛りを変えていますので注意ですが、冬はヒートポンプ式温水暖房を24時間動かし続けているので消費電力量が多く、外気温による変化も大きいです。夏はヒートポンプを冷水モードにして動かした日の消費電力量が飛び抜けて多く、それ以外は3~4kW程度で安定しています。
このグラフから測定結果を比較検証すると、
- スマートコスモの主幹電力量とほくでんエネモールの使用量はよく一致している
- 分岐回路の電力量合計は主幹電力量と比べて測定値が小さい
- その差は冬は平均して0.25kWh、夏は0.4kWhである
- 夏にヒートポンプを動かしている日はその差が若干小さくなる
ここからは勝手な推測になりますが、分岐回路の電力量合計が小さくなる原因は
- 分岐回路の電流センサーは数W以下の小電力には反応できない
- 逆に1000W以上の電力は測定値が実際より大きめになる
というセンサーの特性があるのではないかと考えました。そこで以下のような補正を試みました。
- 数W以下の小電力が流れる時間が長いと思われる分岐回路No.1,5,6,7は測定値に毎日0.1kWhを加算する
- 1000W以上で動く時間が長い温水暖房の分岐回路No.10は測定値からー1%減らす
補正後の比較グラフです。


線が重なって1本に見えるくらいよく一致しました。
分岐回路の電力量合計と主幹電力量に差があっても今後の検討に何ら影響しないかもしれませんが、不都合なことが起こらないとも限らないので今後は補正後の数値を正として扱いたいと思います。
最後になりますが「スマートコスモLAN」というアプリの問題点はデータを保存・ダウンロードする機能がないことです。おかげで定期的に最低でも1か月に一度は手作業でデータを記録する必要があります。忘れてしまいそうなので毎朝EXCELに入力して記録することを習慣にしています。面倒くさいです。

